B1図から | |
急戦 その1 | ミレニアム その1 |
B2図から | |
急戦 その2 | 陽動穴熊 |
B3図から | |
ミレニアム その2 | |
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1図 |
B1図から
先手藤井システムに急戦と言うと、端を詰められたB2図から進めるより、B1図で端を受けて▲4六歩と突かせた形で仕掛けるほうが多い。 |
1図での有力手は2つ。
a.) ▲8八角
b.) ▲6五歩
a.) ▲8八角
1図から すんなり飛車角を交換し、▲8三角から馬を作って戦う。 2図から△4二金直に、▲3三角成とぶった切ったのが2001年10月・朝日OP▲千葉幸生四段△谷川浩司九段(共に当時)。 |
2図 |
△同桂に▲8二銀。△7二飛には▲8三馬と入って△7一歩には▲8一銀不成、△6二飛には▲7一銀不成とする手がある。
本譜は▲8二銀に△8八角と打ったが、飛車を取ったあと▲6六銀~▲7七桂で馬を封じ、先手がよくなった。
2図で△4二金直に▲3六歩とかでも、振り飛車は十分戦える気はする。
b.) ▲6五歩
1図から
通常の左銀急戦だと▲5六歩が突いてあるが、右銀急戦の場合は突いていないため、△5五銀と出られる。 |
3図 |
3図で△7七角成や△5一金寄には▲7四歩がある。
よって△7七飛成▲同桂△7九飛▲8二飛くらい。△7九飛のところで△7七角成だと先手で▲7二飛が入る。
1図 |
B1図から
後手藤井システムでも解説した筋があるので、▲8八飛と回る。 |
穴熊との併用を考えず、『藤井システムにはミレニアム』と決めてかかるのなら、B1図から△4四角とする手もある。
同じように▲4六歩や▲1五歩の場合、△5七角▲8八飛として、あとあと3一に向かう右銀の移動がスムーズになるというわけだ。
※ 見つけたのが遅かったので取り上げられなかったが、今期の朝日OP本戦▲佐藤和俊四段△島朗八段で、1図に近い形から穴熊に潜る指し方が指されている。
1図から
2図以降、居飛車は△5三角とし、5一~4二~3一と右銀をひきつけていく指し方が多い。 |
2図 |
1図 |
B2図から
B2図から急戦で進めるとこうなる。 1図から△7六歩▲同銀に△7二飛と激しく行くと端を詰められた分だけ辛いと考えられているので、△7五歩と押さえて▲6七銀△7三銀と準急戦に進むことが多い。 |
この形は、あまり先後が関係ない。
後手藤井システムでは▲9八香に△3二飛だったが、先手藤井システムでは△1二香に▲7八飛となっただけのことである。なので、ここでは居飛車が△1二香を保留して金銀を先に寄せてしまい、それから穴熊に入る手段を解説してみたい。
1図 |
本譜は2004年2月・順位戦▲佐々木慎四段△松本佳介五段。
B2図から ▲4六歩△4四歩のあと、▲3六歩~▲3七桂から玉頭戦に持ち込む展開もなくはない。だが▲4八玉と戦場に近づいているのは痛いと思う。 よって▲3九玉から、▲7八飛を狙う展開に持っていく。 |
1図から
△2四角がポイント。▲4七金と上がらせることによって銀が浮き、振り飛車の陣形を飛車打ちに弱くする意味がある。 ▲4七金と▲3六歩はセットのような手なので、振り飛車はここから▲3六歩。以下△1一玉▲5九角△7二飛▲2六歩△2二銀と持久戦になった。 |
2図 |
穴熊に組んだ居飛車が得をしているようだが、△2四角は手損とも受け取れる。
この展開が不満なら、1図から▲7五歩△同歩▲6五歩とかだろう。
1図 |
B3図から 居飛穴模様からミレニアムに組む手順がこの手順。
B1図からのミレニアムと何が違うかと言うと・・・ |
1.のおかげで、振り飛車は穴熊への組み換えが出来ない形になっている。
つまり、振り飛車はもはや美濃囲いで戦うしかなく、形を限定させた意味がある。
しかし『2.▲8八飛が利いていない』ため、振り飛車の攻撃力が強い。
例えば1図からミレニアムを4枚で固めようとし、▲2八玉△2二銀▲4七金△4二銀▲6六銀△3一銀右▲5六歩と進めば、次の▲5五歩がきつい。
なので、1図からミレニアムはこれ以上堅くならないということになる。
以下は進行の一例。
1図から
▲2六歩△2四歩の交換を入れれば、2002年10月のJT杯▲藤井△羽生と同型。 |
2図 |